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2023年10月17日

京都モダン建築祭【11/2(木)~12(日)】

京都市内エリア担当のIです。京都のモダン建築が一斉公開される「京都モダン建築祭」がスタートします!

初開催の昨年はのべ約3万人の方が見学した大人気イベント
今年は期間もエリアも拡大して開催されますよ。

普段は非公開の建物が数多く公開されるほか、美術館など親しみのある施設もいつもは公開されていない場所が見学できるなど、とても貴重な機会です。

建築好きの方はもちろん、散策を兼ねて京都の秋を満喫したい方にもおすすめ!

周辺の街の雰囲気とも併せて、 近現代に建てられたモダン建築の数々に出会ってみませんか?

京都モダン建築祭 基本情報

■日時
2023年11月2日(木)~11月12日(日)の11日間

※ 一斉公開日11月2日(木)〜4日(土)、10日(金)〜12日(日)の計6日間
※ 11月5日(日)〜11月9日(木)の期間はガイドツアーや各種企画を実施予定
※ 各建築により公開日時等が異なります。詳細は公式サイトでご確認ください

■開催エリア
中京、御所西、西陣、北大路、衣笠・北野、岡崎、京都駅・七条、河原町・五条、その他エリア

■参加方法
公式サイトおよびコンビニエンスストアで発売中のパスポートを購入の上、参加
≫詳しくはこちら

■主催者等
主催 京都モダン建築祭実行委員会
共催 京都市

≫公式サイトはこちらから

都市の財産であるモダン建築を守るために

近代以降、戦争や震災による被害が少なかった京都には、モダン建築が数多く残されています。

しかし、これまで神社仏閣などに比べると、近代の建物が注目される機会はそれほど多くありませんでした。

一方で、これら建物の維持継承は所有者の努力と献身により成り立っている部分が大きく、存続の危機に直面しているのが現状です。

建築を鑑賞する魅力は、建築様式や設計・施工方法など専門的な側面に触れるのはもちろんですが、その空間に身を置いて空気感や質感を感じ取れることにありますよね。
そこに、色濃く反映されている歴史や関わってきた人々の思いが、歴史ある建築の魅力となっています。

見学を通して、モダン建築という文化を守る一助とする――。
「京都モダン建築祭」はそんな意義を持つイベントなのです。

メインプログラムである「パスポート公開」のほか、ガイドツアー、特別イベント、連携企画など、多彩なプログラムが期間中に行われます。

こうした趣旨から、「京都モダン建築祭」では、個人寄付、企業・団体協賛を募っておられます。

≫詳しくはこちらから

こんな建物が公開されます!

ごく一部ですが、実際に公開される建物をご紹介していきましょう。

なじみある公共施設や美術館など

京都府庁旧本館


(提供:京都モダン建築祭実行委員会)

公開箇所 : 正庁、旧議場、旧知事室、中庭が公開されます。
※旧議場は11月2日(木)10日(金)のみ公開
明治37年(1904)に竣工。
現在も執務室として使用され、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建物としては日本最古。
ルネサンス様式に属する建物内部に、和風の優れた技術が巧みに取り入れられています。

京都市役所本庁舎


(提供:京都モダン建築祭実行委員会)

公開箇所 : 正庁の間、市会議場
竣工年|第一期:1927(昭和2)年/第二期:1931(昭和6)年

公開される市会議場は、2021(令和3)年の改修の際に、耐震補強やバリアフリー化などを行いながら、天井のステンドグラスや正面のアーチなど、歴史ある議場の雰囲気を残してリニューアルされました。

京都市京セラ美術館


(提供:京都モダン建築祭実行委員会)


(提供:まいまい京都)

公開箇所 : 貴賓室
竣工年|1933(昭和8)年

現存する日本の公立美術館の中で最も古い建築であると同時に、2019(令和元)年の改修では、歴史的本館を保存しながら新たな機能・魅力を付加したことにより、数々の賞を受賞。

京都府立図書館


(提供:まいまい京都)

公開箇所 : 外階段、3階家具展示コーナー
竣工年|1909(明治42)年

阪神・淡路大震災により建物が大きく損傷したため、平成13(2001)年に地上4階地下2階建の新館に建て替わっています。

歴史ある学校・教会など

平安女学院大学明治館


(提供:学校法人平安女学院)

公開箇所 : 明治館内部
竣工年|1895(明治28)年

19世紀のイギリスで学校の校舎建築として好んで使われたアン王女様式を採用。
当時のイギリスの学校建築の流行をいち早く取り入れた点でも大変貴重です。

公開箇所は内部となっていますが、現在は平安女学院中学高等学校の敷地内にあり、普段は関係者以外立ち入れないため、建物の外観を見る機会としても貴重です。

龍谷大学大宮学舎


(提供:京都モダン建築祭実行委員会)

公開箇所 本館、南黌及び北黌の一部、旧守衛所、渡り廊下、正門
竣工年|1879(明治12)年

洋風の建築技術が日本に定着する前の、和洋折衷による「擬洋風建築」。

石造や煉瓦造に見えますが、実際は木造で、柱などの木部に石材が貼り付けられています。
この「木造石貼り」は、横浜などの外国人居留地で用いられましたが、現存するのは本館のみ。

京都御幸町教会


(提供:京都モダン建築祭実行委員会)

公開箇所 礼拝堂内、左側通路
竣工年|1913(大正2)年

ヴォーリズ建築」の代表的な作品の一つ。
ヴォーリズ建築としては関西学院大学神学館(1912年)に次いで古く、またヴォーリズによる日本国内の教会堂建築としては最古の作品であるといわれています。

まとめ

いかがでしたか?
ご紹介した建物は、京都市内の比較的中心地にある規模の大きなものが多いのですが、京都市内の広範なエリアで多彩なモダン建築が公開されます。

もとは個人宅だった建物や、企業の歴史ある建物などもありますよ。
ぜひ公式サイトでチェックしてみてください。

また、普段はあまり行かないエリアに、この機会に散策がてら訪れるのもいいですね。
私も仕事柄、建築にはとても興味があり、パスポートを購入して巡ってみたいと思っています!

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